2015年8月号
からだのメカニズム芯体操代表 津田美智子
「芯体操」ってすごい!
普通は筋肉を強くすることでからだを鍛えるという認識がまかり通っていますが、いかに外の筋肉の力を抜いて中を伸ばすかにかかっています。この感覚は私の体験から学んだことです。
中の筋肉がぐしゃっとなった時、外の筋肉には触れることもできなかったことからです。所謂(いわゆる)、外の筋肉を使うと途端に中の筋肉が縮み、生きた心地がしなかったという体験が、外の筋肉を鍛えると中が硬くなるということを知りました。
深層の骨や筋肉を、外の筋力を使わないでゆるめ伸ばす方法、それこそが「芯体操」の数多くの運動を生み出しました。
この感覚を伝えることは非常に難しいと感じてきましたが、ひとつひとつの運動を骨や筋肉をつなぎながら地道に繰り返すことで新しい発見や、一人ひとりの状態がより分かり、多くの事例を創りながら発展してきました。
その結果、みなさんのからだがつながりを持ち、動きがしなやかになり、60代、70代から始めても、からだが劇的に変わるという効果が出てきました。
赤ちゃんから、高齢者までやる運動は見事に同じです。赤ちゃんが成長過程で学んでいる運動は、高齢者にも必要です。本来、からだの中の感じ方は、誰もが生まれながらに持っていたものなのです。
しかし、この時代は多くのことが破壊され、見失ってしまうことが増えています。
それが芯(中心を知ること)の無いからだになり、2足歩行でからだをゆがめ、縮めてしまうのです。この現状をどうしたらくい止められるのでしょうか。
そんなとき、洋画家の山口真功(しんこう)氏と出会いました。ギラン・バレー症候群と未だ闘いながら独自の境地を切り開いていることが、互いに歩けなくなったことからの生還ということで心の対話が出来たように思います。彼はその結果、それまでの絵と変わったと言われる通り私の心(しん)に呼応したのです。
出会いは素晴らしいですね!人の声掛けから「芯体操」に来られる方が増えています。私にできることは、心の叫びをからだで伝えること、そんな思いでからだと向き合っています。
からだのメカニズムは机上の勉強では分からないことがいっぱいです。私には教科書がありません。でも先人のお蔭で分かっているメカニズムはみなさんと一緒に学びながらその先の神秘を、求めてください。
私に分かることがお伝えできるようにがんばります!
血圧が安定しました!くずは教室 街 憲子
友人からの紹介で芯体操にご縁をいただいて、この8月で丸5年になります。長年、血圧を下げるお薬を飲んでいましたが、つい最近、お医者さまからお薬を軽く少なくしてもらえました。血圧がずっと安定しているとのことです。
これは正(まさ)しく、芯体操のお蔭だと感謝しています。ありがとうございます!
最近、肩こりを感じるようになりました。以前からマッサージの時などに、「肩凝っているね」と、よく言われましたが、自分では全く実感がありませんでした。また、食欲もあまりなくこれはダイエットに丁度いいな、くらいに思っていました。津田先生にお尋ねしたところ、「それは身体が変化してきて筋肉のつながりが、出来てきている」からだと言われました。
胃の方も、「以前は前屈み(かがみ)だったのが、背骨が伸びてきて胃が正常に働きだした」と言われました。
身体が変化してくるというのは、このように色々な症状により良い方向に働きだしているのだと感じています。
日常に肘から手を使う大事さ、お腹を引き上げ、胸、首をつなげることの大切さ、レッスンの度に、先生が仰っていることですが自分の身体を通して、少しずつ理解出来てきたように思います。
これからの、身体の変わりざまをますます楽しみにしています!
編集後記
巻頭言で津田代表は「自らの体験・体感で学んだものを芯体操の理論としている」と書いておられます。
「芯体操」は体感しなくてはなかなか理解できるものではありません。
会員の皆さまには芯体操を信じて根気よく続けてもらえれば必ず効果が出てくるとお伝えして続けてもらっています。
原稿を寄せて下さった街さんも5年目にして嬉しい報告をして下さいました。
これからも教室で会員の皆さまに芯体操を楽しんでもらいながら広めていくことが私の役目だと思い頑張っていきます。
定兼